「我々にはタナカが必要」 エース田中将大の復活投球をヤ軍同僚も喜ぶ

「彼は信じられないほど良かった」「今季最後までいてくれることを祈っている」

 右足の痛みで2回から交代したブライアン・マッキャン捕手に代わり、田中の女房役を務めたジョン・ライアン・マーフィー捕手も絶賛している。

「彼は信じられないほど良かった。全てのボールがストライクになる。全ての球種を投げた。プレートの両サイドを突けたことが素晴らしかった。ボールは両サイドに変化させたし、そのまま落とすこともできた。今日は全てうまくいった。相手の打者を本当に厳しくさせた。それが今日の全て」

 それほどすべてのボールはキレを見せた。この日の直球の平均時速は93.8マイル(約151キロ)で、最速は95.8マイル(約154キロ)を記録したことも記事では紹介されている。

 ヤンキースのマーク・テシェイラ内野手は「ここはメジャーリーグ。いいバッターがたくさんいる。でも、彼らはあのスプリットに何度も空振りをしてしまう。球速95マイルで、彼の速球にも真剣に対応せざるを得ない。本当にいいものを見せてもらっている」と感心していたという。

 昨年7月の右肘靭帯部分断裂後、田中は地元メディアや野球殿堂入りしている往年の名投手、ペドロ・マルティネス氏から急速低下の不安を指摘されていたが、不安を一蹴するような速球の威力だった。

 テシェイラは「我々には彼が必要だ。今季、我々の目指すところに向かうとするならば、我々の先発ローテーションに健康なタナカのような人間が必要だ。今季最後までいてくれることを祈っている」とも語っている。

 田中はこの日の好投で3勝1敗、防御率2.76とした。チームはマリナーズに3連勝でア・リーグ東地区首位をキープ。3年ぶりのプレーオフ進出に向け、ピンストライプの名門はエースの復活という追い風を手にした。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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