大谷翔平の球速はもっと上がる 無限の可能性秘める21歳に残された修正点

体重移動がスムーズになった大谷だが…、「完璧」に近づくための修正点とは

 日本ハムの大谷翔平が投手として圧倒的な力を見せつけている。10日の西武戦で岸との壮絶な投手戦を制し、8回無失点の快投で両リーグ最速の10勝目に到達。いずれもリーグトップの117奪三振、防御率1.43と圧倒的な数字が並ぶ。

 ヤクルト、日本ハム、阪神、横浜と4球団で捕手として活躍し、多くの名投手のボールを受けてきた野口寿浩氏は「持ってるものが違う。次元が違う感じがします。こう言ったら終わっちゃうとも思うんですけど、まさにそういう感じです」と、苦笑いを浮かべる。

 ただ、そんな大谷でも「修正すべき点、直していかなきゃいけないものはある」という。そして、野口氏は「そこが同時に伸びしろになると思うんですよ」と指摘する。

「そこ(修正点)が直れば、もっとスピードも出ると思います。人間の体の限界に近づくんじゃないかと思いますけどね(笑)。スピードガン(の表示)はそんなに変わらなくても、手元の切れは増しますよ」

 野口氏は、大谷が昨年までに比べて直球で空振りを取れるようになっている点については「良くなっている部分だと思います。今年は最初から体重移動がスムーズにできるようになってきたと思って見ていました」と説明する。

 では、修正点は具体的にどこなのか。

「移動させた体重の力を今はロスしてるんですよ。だから、コントロールミスもあれば、(ストライクを)取りに行った球を痛打されたりっていうのもあるんです。それが直れば、まず(ストライクを)取りに行く可能性がなくなるんですよね。力を入れて投げてもコーナーに決まるようになる」

 力をロスしてしまう原因は、左足にあるという。

「ステップを踏み出した左足の膝が、ちょっと外側に割れるんですよ。それが割れずに止まるようになれば、貯まった力をリリースの瞬間に爆発させられる。前で(ボールを)叩ける(リリースできる)ようになる。膝が割れてしまうから、体が少し開いてきて、投げている感じになっています。だから、とんでもなく引っ掛けるボールがあるんですけど、(修正すれば)そういうのもなくなるでしょう」

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