同期の存在を励みに着実に経験を積む19歳 ロッテ二木康太

青山二軍監督もこの1年の成長を評価、同期・肘井との約束とは…

20150717_futaki1
同期入団の肘井竜蔵の存在も良い刺激に(写真は2014年の新人合同自主トレにて)【写真:長谷川美帆】

 ちょうど1年前の今頃、プロ1年目の二木は練習試合や若手混合チーム“フューチャーズ”のメンバーとして試合に出始めていた。そこで初めて痛感したプロの厳しさ。「想像していた以上に自分の力が通用しなくて……。でも、これが当たり前なのかなとも思います。もっと体を大きくして、強い球を投げられるようにしたいです」と苦しい胸の内を明かしていた。

 今の二木にその頃の面影はない。練習中も、試合中も、堂々と表情豊かになったように見受けられる。入団当時から見守り続けている青山道雄二軍監督は「期待に応える頑張りをみせている成長株の選手。体も大きくなったし、球も速くなった。自分で努力していることが成果として出始めているのだと思う」と、その要因について話している。

 唯一の同級生の存在も刺激になっている。同じ高卒で同期入団した肘井竜蔵は、今年3月に支配下選手登録され、開幕一軍を勝ち取った。支配下登録の記者会見で肘井は「(お祝いに)二木と食事に行きたい」と笑顔で話していたが、それも4月下旬に実現。二木は「ポジションは違うけれど、刺激をもらえる存在。肘井が活躍すれば嬉しいし、僕も置いていかれないように頑張りたいと思える」と同期の存在について話す。

 ちなみに、このときは支配下登録祝いで二木が食事をご馳走したが、肘井の提案により、次回は二木がプロ初勝利を挙げたときに2人でお祝いをすることを約束している。

 一歩ずつ着実に成長を遂げる二木は、プロ野球選手としての目標をこのように語った。

「今の一番の目標は、一軍に行くことです。先発完投型で、石川さんや涌井さんのように、しっかりゲームを作って信頼のある投手になりたいです」

 近い将来のマリーンズを背負う選手になれるよう、必死に努力を重ねる19歳。未来ある背番号「64」の成長に期待したい。

【了】

長谷川美帆●文 text by Miho Hasegawa

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY