快進撃続くカブス、PO進出現実味 107年ぶり世界一も「可能性秘めている」

マドン監督も見据えるワールドシリーズV、「このチームはその可能性を秘めている」

 ここでキーワードとして浮上するのが、やはり「若さ」だ。

 20代の選手が圧倒的に多い今季のカブスは、少しくらい体力的にきついスケジュールであっても、それを乗り越えてしまうだけの勢いと回復力を持っている。特に20代の選手が集まっているのが、出場試合数の多い野手と中継ぎ陣。うまい具合にチーム構成されている。

 2008年にレイズをワールドシリーズまで率いたマドン監督は、若手起用には定評のある人物だ。「若さ」が持つ長所だけを伸ばしながら、このままレギュラーシーズンを乗り切ってプレーオフ出場まで導くことができるのか。まさに手腕の見せどころ。昨オフの監督就任会見で、マドン監督はこう言っている。

「プレーオフ進出がゴールじゃない。目標はただ1つ。ワールドシリーズ優勝。そして、このチームはその可能性を秘めている」

 その言葉、現実のものとなるのか。楽しみだ。

【了】

佐藤直子●文 text by Naoko Sato

佐藤直子 プロフィール

群馬県出身。横浜国立大学教育学部卒業後、編集プロダクション勤務を経て、2004年にフリーとなり渡米。以来、メジャーリーグを中心に取材活動を続ける。2006年から日刊スポーツ通信員。その他、趣味がこうじてプロレス関連の翻訳にも携わる。翻訳書に「リック・フレアー自伝 トゥー・ビー・ザ・マン」、「ストーンコールド・トゥルース」(ともにエンターブレイン)などがある。

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