今季中の復帰諦めない上原浩治 復帰への道のりはどうなる?

「骨がくっつく状態になるまで3週間から4週間」

 今季のレギュラーシーズンは10月4日に最終戦を迎える。ア・リーグ東地区最下位に沈むレッドソックスは現時点でプレーオフ出場は絶望的な状況。球団側は上原の今季中の復帰について「なし」と見通しを発表している。

 スポーツの現場における一般的な治療法と完治について、新盛院長は「早期復帰を目指すなら、日本では一般的に微弱超音波を患部に流すことになります。早期に骨癒合が期待できると言われています。骨癒合といういわゆる、骨がくっつく状態になるまで3週間から4週間でしょう。ひびが入った場所が手首の骨と橈骨の関節内部だと骨癒合までの時間が長引く場合もあります。骨癒合を待って、本格的な筋力トレーニングなどのリハビリを再開させます。投球練習、そして、実戦復帰という流れになります。シーズン終了が10月第1週ということでしたら、球団側の発表も妥当かもしれません」と解説する。

 上原は今季43試合に登板し、2勝4敗25セーブ。セーブ機会での救援失敗はわずか2回で、WHIP0・92、防御率2・23と不振のチームで優秀な成績を残してきた。今年4月に40歳を迎えたベテランの怪我にはキャリアを左右する不安もつきまとうが、新盛院長は「今回は衝撃による骨折です。ピッチャーが苦しむ肘靭帯断裂など長年の磨耗による故障ではないので、骨折の程度にもよりますが、予後は良好と考えられます」と説明し、後遺症などに苦しむリスクは低いと分析している。

 2013年のレッドソックスのワールドシリーズ制覇の立役者となった絶対守護神は2016年シーズンまで契約を残している。フェンウェイ・パークの大観衆は背番号「19」の完全復活を心待ちにしている。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

新盛淳司

(しんもり・じゅんじ)入船しんもり鍼灸整骨院、今川しんもり整骨院、クローバー鍼灸整骨院代表。柔道整復師、鍼灸師の資格を持ち、関節ニュートラル整体普及協会会員。サッカー元日本代表MF中村俊輔をセルティック時代から支える。ブリオベッカ浦安チーフトレーナーも務める。

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