日米通算で歴代2位、イチローの偉業に敵地も敬意 「歴史を作った」

マ軍同僚は審判から記念球を回収、敵地実況「球審も(記録の)重要性を理解している」

「これはヒットです。彼はプロとしてタイ・カッブの安打数4191本に並びました。マーリンズの右翼手が今夜、歴史を作りました」

 実況は重厚な口ぶりで「ヒストリー」と伝えた。敵地ブッシュスタジアムにも立ち上がり、拍手を送る観衆がいる中、マーリンズのダグアウトではディー・ゴードン内野手ら同僚、スタッフが真剣な表情でレフトから戻ってきたボールの返却をアピールする。そして、マウンドのガルシアが審判に記念球を返却した。

 これを見た実況は「ボールを回収します。ホームプレートアンパイアですら、この重要性を理解しています。なんてキャリアでしょう。イチローにとっては、本当に2つの偉大なキャリアです」と語った。

 敵地の観衆、審判も「球聖」と呼ばれるカッブに安打数で並んだことの重大性を感じていた。そして、オリックスで1278安打、メジャーで2913安打を放ってきたイチローの2つのキャリアを「偉大」と定義した。

 一塁上で表情を引き締めるイチローを大写しにした敵地の中継では「プロ通算4191安打 タイ・カッブに並ぶ」と紹介。さらに歴史的な一本をリプレーでも紹介した。圧倒的な打撃技術を誇るイチローの流し打ちに、実況が「すごく難しいヒットじゃないですか?」と語ると、解説者も「まさに」と短く同意した。

 さらに、解説者は「途中出場でも素晴らしいですし、まだ足もあります。もし、彼がプレーを望み、3000本安打を目指すのなら、マーリンズも本当に1年間、彼を戻したいと願っています」と語り、マーリンズが契約延長に動いている状況を説明した。

 新たな金字塔を打ち立てたイチローは、敵地でも大きな敬意を集めている。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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