史上初「4冠王」へ 驚異の活躍続けるヤクルト山田哲人に死角はあるのか

トリプルスリー、3冠王だけでなく、「4冠王」も視野

 確かに今年の山田は「チームのために」という言葉が増えた。昨年までは2年連続最下位。シーズン終盤は個人成績を上げることをモチベーションにするしかなかった。だが優勝争いを繰り広げている今は違う。自身の成績を上げることが、チームの14年ぶりのリーグVにつながると理解している。

「優勝争いをしていて毎試合プレッシャーがかかりますけど、その分、やりがいがあります」

 このピリピリした真剣勝負の環境こそが、山田の神経を研ぎ澄ませている。

 そして、この男はこれからハイライトを迎える。ここまで打率3割3分3厘、31本塁打、79打点、26盗塁をマーク。史上9人目となる3割、30本塁打、30盗塁のトリプルスリーは、目前に迫っている。

 その次に見えるのが、04年のダイエー・松中信彦以来となる3冠王だ。打率、本塁打はいずれもリーグトップ。打点も1位の畠山和洋を5差で追っている。盗塁もこのまま首位をキープすれば、史上初の「4冠王」ということになる。

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