リーグV間近も…ホークス先発陣に陰り 2年連続日本一に向け立て直し急務

想定外だった寺原の抹消

 先発陣の早い回での降板でリリーフ陣の負担も増している。この期間の5試合で、2試合で延長12回まで戦った。29日の日本ハム戦はサファテがイニングをまたぎ、1回2/3、今季最多の39球を投じた。30日の日本ハム戦では、森唯斗が3イニング目までマウンドに上がり、2回1/3を投げた。2日は五十嵐亮太が2イニング。これまた、今季最多の38球を投じている。

 シーズンも終盤となり、疲労が溜まる時期である。調子が落ちてくることは十分に考えられ、そういう時にこそ先発、リリーフの相互補完が必要だが、いささか悪い循環に陥っているように感じられる。

 スタンリッジと寺原はそれぞれ登板後に出場選手登録を抹消された。スタンリッジの抹消は当初の予定通りで、6日の楽天戦(ヤフオクD)では「育成」の狙いもあって、東浜巨が先発する模様だ。想定外だったのは寺原の抹消。5、4、5失点と3試合連続で内容が悪く、首脳陣はリフレッシュのために登録を外した。代役としては帆足和幸が有力だろうか。

 116試合を消化し、今シーズンも残すところ27試合。だが、ソフトバンクは9月から10月にかけて、6、6、9、7連戦と過酷な日程が組まれており、選手たちにはここからさらに大きな負担がかかると考えられる。

 マジックは14となっており、優勝の可能性は限りなく高い。ただ、その先のクライマックスシリーズを見据えると、先発投手陣の状態の建て直しは急務だろう。首脳陣の判断と手腕も問われる。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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