「1日1日、自分ができることを精いっぱい」 小笠原道大が巨人に残したもの

巨人の若手を変えたサムライ、「あれだけの成績を残している小笠原さんが…」

 中日の小笠原道大内野手が古巣の巨人ナイン、ファンに見守られながら現役を引退した。「なかなかそういう経験をできる人間はいないと思うので、本当に幸せ者だと思います」。ナゴヤドームに詰めかけたファンは、19年にわたるプロ生活を終えたサムライに大きな拍手を送った。

 20、21日の巨人との2連戦。小笠原のもとには、かつての仲間たちが挨拶へ訪れていた。キャプテンの坂本勇人に、長野久義、亀井善行、山口鉄也。2007年から13年まで同じユニホームを着て戦ってきた。時には食事をともにした。小笠原は背中で若手を引っ張り、リーグ優勝に大きく貢献してきた。

 誰よりも練習していた。巨人に入団してくる選手はみな口をそろえた。「あれだけの成績を残している小笠原さんが、朝早くから、トレーニングと体のケアをしている」。プロの第一線にいるためには、これだけ練習しないといけないのか。若い選手は衝撃を受けた。

 小笠原からすると、これはごく自然なこと。試合開始の8時間前には球場に入り、体幹トレーニングをはじめ、細部にわたる筋力トレーニングを行う。中日に行っても変わりなし。デーゲームでも、2軍のゲームでも、球場1番乗りは日常だった。練習を見た球団スタッフは「あんな地道な練習を毎日繰り返す気合がすごい」と驚いていた。

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