“将来性”ではなく“即戦力”――楽天1位・オコエ瑠偉が見せた反骨心

入団の楽天での活躍誓う「1年目から一軍で出られるように」

 来年からプレーする仙台の地は「1回も行ったことがない」。だが、楽天は「即戦力で」と意気込むオコエに大きなチャンスがある球団と言えるかもしれない。今季、外野手で100試合以上に出場しているのは23日に40歳を迎える松井稼頭夫(126試合)のみ。決して選手層が厚いとはいえない。

「(指名)順位は最初だけ。プロの世界でその先は、自分がやるかやらないかだと思っている。1年目から一軍で出られるように切磋琢磨していきたい」

 こう目標を語る楽天のドラフト1位。1年目からある程度の出場機会が与えられても不思議ではない環境だ。

 オコエは現時点で「バッティングがとても足りていないと思っている。走塁・守備に関してももっとレベルアップさせて、さらにバッティングも高くしていきたい」と語る。年が明けるまでのトレーニング、合同自主トレ、春季キャンプを経て、抜群の身体能力に特に打撃面での対応力が加われば、1軍の戦力として活躍できる日も遠くないだろう。

「まだまだこれから。プロでどのジャンルで通用するかはやってみないと分からない」。未知数であることを認めながら「やっぱり東北楽天の一流選手というか、キャプテンのような存在になりたい。将来的には日本のトップレベルの選手になっていきたい」と言ってのけた。まずはチームの顔、そして日本の顔となり、次の舞台へ階段を上っていくつもりだ。

【了】

富樫重太●文 text by Shigeta Togashi

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