オコエが第2の山田に? 過去5年のドラフト外れ1位の活躍を振り返る

2011年、DeNA1位の豪腕は2度戦力外通告を受ける…

 2011年は藤岡貴裕投手(東洋大)と高橋周平内野手(東海大甲府)に3球団ずつが競合。菅野智之投手(東海大)には日本ハムと巨人が指名をした。菅野がこの年は入団を拒否をしたため、競合選手だけを見ると小粒な印象を受けるこの年。外れ1位選手にも飛躍を遂げている選手は多くない。

○安達了一内野手(東芝/高橋を外したオリックスが獲得)

 オリックスの安達了一内野手は高橋の外れ1位での入団だが、2014年は143試合に出場し、正遊撃手としてチームの優勝争いに貢献した。今季も139試合に出場し自己最多の11本塁打を放った。

○北方悠誠(唐津商/藤岡、松本を外したDeNAが獲得)

 唐津商時代には150キロを超える速球をマーク。その速球を評価し、DeNAが藤岡、松本竜也(英明高)に次ぐ“外れ外れ1位”で指名した北方悠誠投手は2014年にわずか3年でDeNAを戦力外になった。

 育成契約でソフトバンクに入団した今年も這い上がることは出来ず、1年で戦力外通告。公式戦登板の機会が無いまま、2度の非情通告を受けることになった。

○その他の外れ1位選手は……

 相思相愛とされていた菅野智之投手(2012年ドラフトで巨人に入団)を日本ハムに指名され、獲得できなかった巨人は英明高の松本竜也投手を横浜との抽選の末に獲得。しかし、左腕はプロ入り後、4年間で公式戦での登板はなく、ファームでも今季9試合で防御率4.50とパッとした成績を残せず。一連の野球賭博問題で関与者として名前が挙がった。

 高橋の抽選を外したヤクルトは川上竜平(光星学院)、藤岡の抽選を外した楽天は武藤好貴(JR北海道)を獲得した。

 甲子園春夏連覇を成し遂げた藤浪晋太郎(大阪桐蔭)に4球団、大学No.1右腕との呼び声も高かった東浜巨(亜大)に3球団が競合した2012年のドラフト。目玉2人の外れ1位で指名された2人の投手が中継ぎとしてフル回転している。

○松永昂大投手(大阪ガス/藤浪を外したロッテが獲得)

 藤浪以上の活躍、とは言えないが、春夏連覇右腕の獲得を逃したロッテがオリックスとの競合の末に獲得した松永は1年目に58試合で28ホールド、防御率2.11と中継ぎ左腕としてフル回転。2年目、3年目も40試合以上に登板し、ブルペン陣を支えている。

○増田達至投手(NTT西日本/東浜を外した西武が獲得)

 東浜を外した西武も中継ぎ右腕の増田達至投手を獲得。入団から2年連続40試合以上に登板すると、今季はリーグ最多の72試合に登板し、40ホールドで最優秀中継ぎ投手のタイトルを手にしている。

○その他の外れ1位選手は……

 東浜を外したDeNAは当時監督の中畑清氏の大学の後輩に当たる白崎浩之内野手(駒大)を指名した。大学4年の春に東都大学リーグで首位打者を獲得し、大型遊撃手として期待されたが、正遊撃手不在のチームにおいて今季は81試合に出場。ポジションを奪うまでには至っていない。

 藤浪を外したヤクルトは石山泰稚(ヤマハ)を獲得。藤浪、松永と外したオリックスは松葉貴大投手(大体大)を指名。森、増田と外した広島は高橋大樹外野手(龍谷大平安)を外れ1位で獲得している。

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