「本当に心残り」…巨人戦力外の久保裕也、在籍13年で残した悔いとは

今年こそ、の思いも1軍出場なし、見据える再出発「気持ちがゼロになるまで野球がしたい」

 前述した2010年、2011年はリーグ優勝を逃している。「自分が良かった年ほど優勝していなかった。だから、今年は!という思いもあったんですが、投球が落ち着き、自分の思うように投げられるようになったのがシーズンの終盤でした」。今季1軍出場はなく、そう悔しがった。これまで巨人の投手陣を支えてきた存在だったが、人知れず、苦悩との戦いだった。

 夏場くらいからピッチングに手応えを感じてきた。10月3日に行われたファーム選手権でも登板し、1イニングを無失点に抑えた。「諦めることはいつでもできると思うんです。自分の気持ちがゼロになるまで野球がしたい。色んな戦いが待っていると思うけど、これも自分への試練。新たな挑戦としてやっていきたいと思っています」と野球への情熱は冷めてはいない。

「限界まで頑張ります。野球が好きなので」

 男はそう言い残し、巨人を去った。今度はジャイアンツを抑えること、それから心の底から優勝に貢献したと叫ぶことが目標となる。いくつも経験した苦労と喜びが若手選手への手本となっていくだろう。複数の球団が興味を示しているという。ベテランが下す決断とこれからを見守りたい。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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