トライアウトでアピールできた選手は? 一発勝負にかけたそれぞれの思い

独立Lで自責点「0」右腕らが好投、野手陣最多安打男は福島の希望となれるか

20151110_tanaka_yasuhiro
田中靖洋(前西武)は「這い上がるチャンスがあるのであれば」と話した【写真:富樫重太】

 日本ハム時代の2010年に10勝(1敗)の活躍で新人王に輝いた榊原諒(前オリックス)もトライアウトに参加。先頭に四球を与えるも、後続2人を抑えた。「実戦を離れていて、緊張感があるマウンドへの感覚が空いていた」と振り返りながらも「やることはしっかりできた」。「どこかチャンスをもらえるところを待つだけ」と吉報を待つ。

 今季高卒10年目にして初勝利を挙げるなど、18試合で防御率1.35だった田中靖洋(前西武)は打者2人を打ち取った後、佐藤貴規に二塁打を浴びた。「空振りを取ろうというボールで取れなかった」と反省点を口にした右腕。「這い上がるチャンスがあるのであれば」と契約、リーグなど舞台を問わず、オファーを待つつもりだ。

 今季BCリーグで26試合に登板し防御率0.00の右腕、西村憲(元阪神)は2奪三振含む3者凡退で終え、「久しぶりだったが、打者をよく観察して投げることができた」と納得の表情。2007年の新人王右腕・上園啓史(前楽天)も3者凡退の好投。2012年に10勝(7敗)の成績を残した山内壮馬(前中日)は1四球無安打の投球だった。2011年ドラフト1位でDeNAに入団し、今季2度目の戦力外通告を受けた北方悠誠(前ソフトバンク)は先頭打者に高めにボールが抜け四球を与えるなど、打者3人に1安打1四球を許した。

 一方、野手ではBC福島所属の佐藤貴規が7打数4安打と活躍した。

 2010年に育成ドラフト3位で兄・由規の所属するヤクルトに入団。昨季、戦力外通告を受けると、今年はBCリーグの福島に所属。73試合で98安打、打率.326の好成績をマークした22歳はこの日、第1打席で菊地和正(元DeNA)から二塁打。その後もヒットを連発し、参加選手の中で最多の4安打を放った。

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY