導入4年で初めて3選手が受諾 岩隈が蹴ったQOは選手に有利、不利?

アストロズFAのラスマスがメジャー史上初めてQO受諾、今年は1年19億円

 米国時間13日にクオリファイング・オファー(QO)の回答期限を迎え、制度導入4年目にして初めて3選手がオファーを受け入れた。注目されていた岩隈久志投手は、予想通りにオファーを拒否し、フリーエージェント(FA)として晴れて全30球団と契約交渉にあたることになる。

 ここでもう一度クオリファイング・オファーについて説明しておこう。2012年オフから導入されたQO制度の対象となるのは、今季開幕から終了まで同一チームに所属し、今オフにFAとなった選手だ。当該選手との再契約を望む今季所属先のチームは、メジャー全体の上位125選手の平均年俸と同額を1年契約で提示。オファーを受けた選手は、ワールドシリーズ終了から12日以内に受諾か拒否か返答しなければならない。

 オファーを拒否した選手が他球団に移籍した場合には、オファーを出した今季所属球団は翌年のドラフトで1巡目終了後に補完指名権を得る一方、新たに契約した球団は翌年のドラフトで最高順位の指名権を失う。オファーを受けた選手は、いったん拒否した後でも今季所属球団と契約を結ぶことは可能だ。選手がオファーを受諾した場合には、今季所属球団がドラフト指名権を失うことはなく、また選手も来季6月15日までは同意なしに他球団にトレードされることはない。

 今季はこれまで最高となる20選手が、1年1580万ドル(約19億4000万円)のオファーを受けた。その中で、メジャー史上初めてQOを受諾したのが、アストロズの外野手ラスマスだ。今季年俸が800万ドルだったラスマスにとってほぼ倍増の好条件。若手選手の成長著しいアストロズは、来季もプレーオフ進出を狙える立場にある。

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