プレミア12で侍打線を牽引する中田と筒香 強い信頼関係が生む「相乗効果」

「クリーンアップ+1」が機能、小久保監督も「変えるつもりはない」

 小久保監督は「打線の重い空気を変えてくれたのが筒香のタイムリーだった」と米国戦での働きを評価しつつ「3、4、5、6番は変えるつもりはない」と改めて明言。「中田がキーマンになっているので、残りもいい活躍を期待している」と話した。

 3番・山田はこの試合で3四球を選び、打率3割8厘と上々の働きを見せている。好調の筒香、中田の前で出塁できていることは何よりも大きい。また、中村にはまだ当たりは出ていないものの、稲葉打撃コーチは「彼が(重圧のかかる)4番にいるということが大きい」と話しており、「クリーンアップ+1」は十分に機能していると言えるだろう。米国戦でグランドスラムを放った7番・松田にも当たりが戻ってくるようなら、相手にとっては脅威の打線となる。

 筒香のミスを帳消しにしたドミニカ共和国戦の翌日、試合がなかったため、希望者のみの練習に参加した中田は言った。

「僕も筒香とか周りの選手に助けてもらっている。同じユニホームを着て、日本じゃないところで戦っているわけですから、1つにならないと勝てない」

 強固な信頼関係で結ばれる侍打線の力は本物。その中心に、26歳の中田と23歳の筒香がいる。

【了】

清水友博●文 text by Tomohiro Shimizu

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