ジョンソン、マイコラス…投手は豊作 2015年新外国人を採点【セ・リーグ編】

ヤクルトのオンドルセクは「特A」、巨人はマイコラスやポレダは活躍したが…

 今季も外国人選手の出来が各球団の成績に大きな影響を与えた。特に、新たに獲得した助っ人が結果を残せるかはチームにとって重要なポイントになる。

 2015年シーズンは、どの新外国人が輝きを見せたのか。ヤクルト、日本ハム、阪神、横浜と4球団で捕手として活躍してきた野球解説者の野口寿浩氏に、国内移籍組を含めて採点してもらった。「よくやった」がA、「まずまずだった」がB、「もっと頑張ってほしかった」がC、そして1軍でほとんど結果を残せずに「がっかりした」がDの4段階評価。今回はセ・リーグ編だ。

○ヤクルト

オンドルセク【A】 72試合登板、5勝2敗33ホールド、防御率2.05
デニング【B】 64試合出場、打率2割2分2厘、4本塁打、22打点

 新加入のオンドルセクは、絶対的守護神として君臨したバーネットにつなぐセットアッパーとして、1年目から抜群の安定感を見せた。野口氏は「彼がいなかったらリーグ優勝はなかったでしょうからね。ヤクルトの原動力になったのはリリーバーの4人なので。文句なしのA。特Aでいいと思います」と絶賛。バーネットがメジャー移籍を目指すため、来季は守護神として活躍することになりそうだ。

 デニングも独立リーグからの途中加入で貴重な働きを見せたと、野口氏は評価する。「Aはあげられないけど、Cではないしょうね。彼がいてくれたおかげでヤクルトの外野陣が崩壊せずに済んだ気がしますね。彼を獲っていなかったら、本当にガタガタっといってしまった可能性がある」。ヤクルトの苦しい時期を支え、最後のリーグ優勝へと繋げた。

○巨人

マイコラス【A】 21試合登板、13勝3敗、防御率1.92
ポレダ【B】 24試合登板、8勝8敗、防御率2.94
フランシスコ【D】 5試合出場、打率1割6分7厘、0本塁打、1打点
カステヤーノス【D】 6試合出場、打率1割、0本塁打、1打点

 マイコラスは瞬く間に巨人のエースになった。抜群の安定感で、連敗ストッパーの役割も果たした右腕を、野口氏は「問題なくAですね」と高く評価する。「(開幕直後に勝てなかったのは)打線との兼ね合いもあります。何と言っても、独特の“間”。あれが1つ入ることで、阪神の選手はみんな『タイミングを取れない』と言っていました」。来年は相手の研究を上回る投球ができるだろうか。

 一方、ポレダについては「評価が難しい」という。野口氏は「ローテーションを守ってチームを支えたという意味ではAをつけてあげたい気がするけど、思うように結果が出なかった。四球で崩れたりすることで、援護点をもらえないのは自分のせいというのもあるので」と説明。それでも「球だけを見ればピカイチですよ。左の長身のパワーピッチャー。今までいなかったタイプ。そう考えると潜在能力的にはものすごいはず」と付け加えた。

 そして、途中加入で期待を大きく裏切った“駄目助っ人”2人は当然、Dがつけられた。「フランシスコはバリバリのメジャーリーガーで、特に期待されていた。それが日本に来てあれですから。日本のファンに『何だ、メジャーってこんなものか』と見させてしまった。メジャーリーガーがみんなこんなものではないですし、この選手でさえアメリカでやっていた時はもうちょっとマシだった。日本の野球を完全に舐めてきた感じかなと。失敗する外国人の典型例。特Dくらいですよ」。野口氏はバッサリと斬った。

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