自己最低打率も契約更改で大幅増 ホークス今宮が評価される理由とは

投手陣も信頼寄せる守備力、球界ナンバー1遊撃手になれる存在

 守備率は、ロッテの鈴木大地(.985)に次ぐ2位。失策数はオリックス・安達(16)、日本ハム・中島(14)、楽天・後藤(12)に次ぐ成績(鈴木は10)。数字だけで言えば、鈴木大地の方がより安定していたと言えなくもないが、その中でも、今宮がゴールデングラブ賞を受賞したというのは、それだけ守備のインパクトが強かったということだろう。

 広大な守備範囲と、明豊高時代には投手として最速154キロをマークした強肩が武器。遊撃後方や、三塁後方への飛球への対処は抜群の上手さを誇る。ポテンヒットかという打球を、ギリギリの所でキャッチしたシーンは数多い。三遊間への深い打球であっても、際どい併殺のシーンでも、強肩でアウトを奪うことが出来る。投手陣からも、今宮への信頼の言葉を何度も聞く。数え切れないほど、守備で投手を救ってきた。

 今宮自身も驚く、2000万円増。契約更改の席上、球団からの評価の大部分も、守備に関することだったという。それは、裏を返せば、来季以降の課題も明白であるということである。打率2割2分8厘に終わったバッティングの向上、これ以外にない。

 シーズン終盤にはきっかけをつかみ、侍ジャパンの一員で出場した「プレミア12」でも、代打で出場し、1打席きりのチャンスで安打を放った。誰もが認める守備に加えて、打撃が向上すれば、球界ナンバー1遊撃手になれる存在である。まだ、24歳。ここからの成長が楽しみだ。(※金額は推定)

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY