規定ゼロ、カワサキ賞、イチ初登板…MLB日本人選手の2015年10大ニュース

日本人選手にとって苦難の年? メジャーリーガーの2015年を振り返る

 今年のメジャーリーグは、日本人選手にとって苦難のシーズンとなった。レンジャーズのダルビッシュ有、マリナーズの岩隈久志、ヤンキースの田中将大ら先発投手には故障が相次ぎ、レッドソックスの上原浩治投手も後半戦に離脱。野手でも唯一のレギュラーだった青木宣親外野手は不運な形で長期離脱を経験し、第4の外野手としてマーリンズに加入したイチロー外野手は、打撃不振に苦しんだ。

 そんな中で、苦労人のインディアンス・村田透投手がメジャーデビューを果たし、岩隈が日本人2人目の快挙を達成するなど明るいニュースも。Full‐Count編集部ではそんな日本人メジャーリーガーの今年印象に残ったプレーや出来事などを厳選。ランキング形式で振り返ってみたい。

◯10位 青木、死球禍

 今季からジャイアンツに加入したリードオフマンは開幕から好調を維持し、打率、出塁率、盗塁数などでトップ10入りする活躍を見せた。オールスターのファン投票でも一時は出場圏内の外野手部門3位に入ったが、6月20日に死球を受けて右足腓骨を骨折し長期離脱。復帰後の8月9日に、今度は頭部直撃の死球を受けて再び離脱した。約1週間で復帰したものの、脳震とうの後遺症に苦しみ、9月は2試合の出場のみでシーズンを終えた。ジャイアンツは契約延長の権利を破棄したが、マリナーズと早々に契約を結び、来季は岩隈とチームメートととなる。

◯9位 岩隈、ドジャース入り破談も急転マリナーズ残留

 3年契約を終えてFAとなった右腕は、マリナーズからのクオリファイング・オファーを拒否。12月6日にドジャースと3年総額4500万ドル(約54億5000万円)で合意したと報じられた。しかし、正式発表がないまま約2週間が経過。同18日、身体検査の結果、ドジャース入団が破談になったことが明らかになった。すると、同日にマリナーズが岩隈との1年契約を発表。まさかの展開で、2017、18年の契約延長オプション付きでの残留が決まった。

◯8位 上原、日米通算100セーブ

 レッドソックスの絶対的守護神は、今季も開幕から抜群の安定感を見せた。5月10日のブルージェイズ戦で今季6セーブ目をマークし、日米通算100セーブに到達。日本時代には100勝も挙げており、「100勝&100セーブ」を達成した。しかし、8月7日のタイガース戦で打球を右手首に受けて骨折。シーズン中の復帰は絶望となった。レッドソックスはオフにメジャー屈指のクローザー、キンブレルをパドレスからトレードで獲得。復活が期待される上原は来季、セットアッパーを任されることになった。

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