マテオ、球児…2年目右腕も秘密兵器に!? 阪神・新守護神は誰に?

先発の柱となる36歳左腕も「クローザ―になれる」?

「意外と期待したいのが、石崎なんです。速球に威力がありますから。“大穴”だと思います。球威というのは近代野球では後ろを投げる投手の絶対条件。この力は身につけようと思ってできるものではありません」

 2014年のドラフト2位で入団した石崎剛。昨季は8試合の登板で防御率7.15と失点がかさんだが、今春のキャンプやオープン戦を経て課題となる制球力、変化球などの面でレベルアップできれば、飛躍もあり得ると同氏は分析した。

 また、野口氏は先発ローテーションからの配置転換の可能性についても触れ、36歳左腕の名前も挙げている。

「何年か前だったら、思い切って能見をクローザ―というのも提言したかったんですけどね。性格的に、あんなに飄々としている投手はクローザ―になれますよ。年齢的に今から後ろに回すのはちょっと、という気もしますけど、面白いなとは思っています。力を入れれば今も145キロくらいでるでしょう。経験という意味では、今の阪神投手陣の中では抜群ですからね。

 先発があと1枚足りないので、『(後ろには)回せないよ』となるかもしれませんけど。金本さんには何か思い切ったことをやってほしいなという気がします。(カリスマ性、1年目であることで)今は思い切ったことをしても許されると思いますから」

 現状は藤浪晋太郎、メッセンジャー、能見篤史、岩田稔の4本柱。さらに台頭しつつある岩崎優もある程度、計算できるが、先発ローテの6人全員が決まっているわけではない。ただ、今後、先発陣の充実によりローテーションに余剰が出る状況になれば、野口氏が提案するように実績豊富な先発投手を後ろに回すプランも現実味を帯びるかもしれない。

 セットアッパー・福原忍が昨季まで2年連続で最優秀中継ぎに輝いたものの、もう1枚の勝ち継投投手である安藤優也とともに、年齢も40歳手前を迎えている。それだけに最低限、9回を安心して任せられる存在を確立できなければ、開幕から大きく出遅れてしまいかねない。

 マテオ、ドリスの両助っ人、復帰の藤川、そしてアピールを狙う若手投手らのうち、誰に抑えを託すことになるのか。もちろん、それぞれが期待値を下回れば、福原ら中継ぎ陣を抑えに回すという選択も考えられるが、なるべく避けたいところだろう。新守護神決定へ、キャンプ、オープン戦での確認作業は大きなポイントになりそうだ。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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