人気拡大へ―MLB試される本気度 17年WBCで米「ドリームチーム」結成なるか

進む子どもの「野球離れ」、ファン層拡大へ普及活動実践

 海外での野球普及に限らず、アメリカでも日本と同様に進む子供たちの「野球離れ」を止めるため、全米の自治体や、いわゆる貧困層の子供たちが集まる学童保育とも協力。野球をプレーする子供の人口はもちろん、ファン層の拡大に向けて努力を続けている。昨年のコミッショナー就任挨拶で掲げた「One Baseball」というアマチュアからメジャーまで野球界が1つとなった普及活動を着実に実践する手腕は一定の評価を受けている。

 ロンドン公式戦開催に注目が集まる一方で、マンフレッド・コミッショナーの野球人気拡大に対する本気度が試されるのは、来年2017年に開催される第4回WBCに向けての取り組みではないかと思う。

 過去3回のWBCを振り返ってみると、決勝ラウンドが開催されたアメリカ国内では、残念ながらWBCへの注目度は低かった。その理由は簡単で、本来ならアメリカ代表になるべき超一流選手たちを招集できず、「ドリームチーム」を結成できなかったからだ。

 なぜ結成できなかったのか。それは人気拡大や野球普及という目的以上に、メジャーリーグというビジネスに固執する球団オーナーや首脳陣たちを味方につけられなかったためだ。

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