2000本安打へ、ロッテ福浦の想い 「四球求めずヒット狙ったら俺は終わり」

「記録は恩返し。応援してくれるファンの方、ここまで育ててくれたマリーンズへの」

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「記録は恩返し」と言いつつも、あくまでチームの勝利を優先し続ける福浦和也【写真提供:千葉ロッテマリーンズ】

 千葉県習志野市出身。93年ドラフトの最後の指名となる7位でマリーンズに投手として入団した。しかし、プロ1年目のシーズン半ばに投手として見切りをつけられ、オールスター明けから野手転向。そこから、ここまでキャリア積み重ねてきた。ファンは地元出身の生え抜き選手である事と、これまで上り詰めるまでの苦労を知るからこそ、背番号「9」を熱狂的に応援する。「俺たちの福浦」と敬愛する。一日も早く偉業達成をその目で見たいと望む。

「記録は恩返しだよね。応援してくれるファンの方、ここまで育ててくれたマリーンズへの。ただ、記録を狙いにはいかない。あくまでチームの勝利優先。その軸はプロで野球をやっている以上は、絶対に変えない」

 福浦は記録達成をメデイアなどに聞かれると必ず、そう答える。FOR THE TEAM。野球を始めた時から、ここまでチームの勝利のためにやってきた。それが自身の哲学。だから、個人の記録を追い求める事は絶対にしないと心に決めている。

「(ヒットを)狙いに行ったら、無理やりに打ってしまうことになりかねない。四球を取れる場面で打ってしまう事だってある。それはダメ。オレは勝利のためには四球とヒットの価値は一緒だと思っている。四球を求めずにヒットを狙いに行ったらチームにとってはマイナスだし、オレも終わりだよ」

 冷静沈着でマリーンズのためだけに戦う男。その背中もまたファンを魅了する所以だろう。

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