【高校野球】「春は投手力」 センバツの特徴から見る今年の優勝候補は?

大阪桐蔭、敦賀気比、東邦が上位を形成?

 それには、高校野球のルールが関連している。日本高野連の規定により、対外試合が解禁されるのは毎年3月上旬から。大会開幕まで2週間で、こなせる試合数はダブルヘッダーを含め10~15試合程度。地方大会を直前に戦う夏とは違い、圧倒的に実戦が不足してしまう。

「春は投手力、夏は打撃力」の定説が高校球界にある。その状態でプロレベルの好投手を起用することができれば、より優位となる。

 今回では大阪桐蔭の150キロ左腕・高山優希、投打でドラフト候補に挙がる東邦の藤嶋健人、敦賀気比の188センチ右腕・山崎颯一郎、花咲徳栄の高橋昂也、木更津総合の早川隆久、常総学院の鈴木昭汰というプロ注目の好投手を抱えているチームの前評判が高い。

 加えて13年夏の前橋育英のような初出場初優勝の例は近年なく、V戦線に波乱が少ないのもセンバツの特徴だ。上位に進出すれば最後は好投手同士の投げ合いになり、相手エースを攻略するしたたかさや接戦をものにする勝負強さが求められる。そうなると、なかでも直近の甲子園で躍進した学校が有利になるとみる。

 14年夏の覇者・大阪桐蔭、昨春の覇者・敦賀気比は高山、山崎と超高校級のエースを擁し、伝統的に打線に定評のある東邦も藤嶋の出来次第では頂点を狙える。この3強が上位を形成し、他校から厳しいマークを受けることになるだろう。

 もちろん、センバツ出場が正式に決まって、ここから冬の鍛錬で生まれ変わり、劇的に伸びるチームもある。大会開幕は3月20日。果たして、聖地でどんな熱戦が繰り広げられるのか。今から待ち遠しい。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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