NY紙が「ヤ軍のエースは誰?」と特集 田中は「最高の選手になる余地ある」

それでも田中に期待? 「投資に見合う大黒柱としての活躍ができるか」

 同紙が1番手に挙げたのは昨季メジャーデビューしたセベリーノ。寸評では「22歳で開幕を迎える彼がエースとして早くも台頭することは決して簡単ではないだろう。昨季のFIP(運や守備力の影響を排除した投手の純粋な能力をはかるための指標)が4.37であり、2.89という防御率は運も味方していたとの味方もできる」としている。それでも、「昨季は印象的な投球を披露した」として、期待を寄せている。

 田中は2番手となっている。

「昨季はトミー・ジョン手術は回避したものの、戦線離脱を免れることは出来なかった。しかし、登板した154イニングに限れば決して悪いものではなかった。果たして今季こそは1億5500万ドルの投資に見合う大黒柱としての活躍ができるのだろうか。まだ彼には最高の選手になる余地があるはずだ」

 寸評では、このように分析。過激なタイトルとは違い、活躍を望むような言葉が並ぶ。NYメディアは、メジャー1年目の前半戦に見せた圧倒的な投球こそ本来の田中だと信じ、完全復活を期待しているようだ。

 また、昨季序盤戦に田中不在のローテーションを牽引したピネダには「規定投球回(162回)を超えたことが2011年の一度しかない」と課題を突きつけ、かつての大エースでアルコール依存症の治療を受けているサバシアについても「昨季最後の5先発で防御率2.17という好成績を残したが、過去3年間で防御率4.81となっていることを忘れてはいけない」と不安要素を挙げた。

 セベリーノへの期待はあるものの、実際には田中がエースという見方は崩れてない。メジャー3年目の右腕は役割を全うし、ヤンキースを躍進に導くことはできるだろうか。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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