西武が2軍戦をネット配信する理由

台湾でも注目度高まる

 ファーム主催動画配信が始まった3月12日の埼玉西武のファームの試合では、郭俊麟投手が2番手で登板した。さらには1軍の試合ではC.C.リー投手が3番手として登板し、その映像が台湾ファンにも届き、すぐさまソーシャルメディアでもその様子が拡散された。

 パ・リーグ全体で台湾というマーケットの開拓にすでに着手しており、パ・リーグTVの台湾向けFacebookページでのフォロワー数は8万人以上。今後、新たなファン開拓のために埼玉西武が取り組む映像のコンテンツは、さらなる可能性を広げていくことになりそうだ。

 これまでは公式サイトで試合結果を出すにとどまっていたファームの情報が、よりファンの下へ映像という形で届けられることになる。昨年は西口文也投手の西武第二球場の最終登板で2千人が来場するということがあったが、今後はそういった試合の模様もこの配信によって視聴が可能となる。

 埼玉西武はその他の取り組みとして、「Lions Wi-Fi」を数年前から始めている。ドームに来場したファンが無線LANでインターネットに無料アクセスすることができる。それにより1球ごとのデータを楽しみ、パ・リーグTVも試合中に無料で見ることができる。飲食の購入のために席を立ち、貴重な場面を見逃してしまっても、すぐに映像で振り返ることができる。

 近年、球界全体として自らのコンテンツを配信していく動きになってきている。埼玉西武もNPB球団としての使命を果たすべく、さまざまな動画コンテンツでファンを第一に考えた新たなプラットフォームを今後も作っていくことだろう。

(記事提供:パ・リーグ インサイト

【了】

新川諒●文

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