優勝候補は阪神!! セ・リーグ順位予想、金本新監督の就任で「全然違う」

どうなる、2016年のセ・リーグ、下位2球団は…

 2016年シーズンのプロ野球開幕が25日に迫っている。セ・リーグは今季、巨人、阪神、DeNAの3球団で新監督が就任。指揮官全員が40代というフレッシュな顔ぶれで、ペナントレースを争うことになった。

 昨季は過去に例のない大混戦となり、一時は1~6位が2.5ゲーム差にひしめき合うという事態も発生。交流戦でパ・リーグ球団に惨敗したこともあって、全チームが借金生活になるという史上初の“珍事”もあった。

 結果的に就任1年目の真中満監督率いるヤクルトが14年ぶりのリーグ制覇を果たしたが、今季はどんな展開となるだろうか。ヤクルト、日本ハム、阪神、横浜の4球団で捕手として活躍した野球解説者の野口寿浩氏が、順位を予想した。1月に「日本一早い順位予想」として、いち早く今季の展開を占った同氏だが、今回はキャンプ、オープン戦の内容を踏まえた上で予想順位を決めてもらった。※カッコ内は1月時点での順位予想。

○6位 中日(6位)

 昨季は5位だったが、野口氏はさらに1つ順位を落として最下位になると予想。今季はオープン戦で苦戦し、「結果が出てないのはもちろんなんですけど、『それでもシーズンに入ったら期待を持てる』というやられ方じゃないですよね。『シーズンに入ってどうするんだろう』という負け方をしてる。『開幕したら苦労するだろうな』と」と分析する。

 まずは先発投手陣について、野口氏は「前(先発)がいないですよね」と指摘。大野、ネイラーは計算できるものの、バルデスは左肩痛で出遅れた。「吉見が帰ってきてくれたとしても、どれだけカバーしてくれるのか。無理して投げさせて、途中でいなくなるほうが痛い」。昨季、10勝4敗、防御率2.12とブレークした若松も、オープン戦で苦戦。野口氏は「分かっていても打てないチェンジアップが、打たれ始めたんですよね。チェンジアップに頼らないピッチングができるようになるのか。それとも、去年みたいに絶対的なチェンジアップを思い出してくれるのか」と不安視する。

「打線もビシエドはまだクエスチョンマーク。始まってみないとわからないところがあるので、大島と平田でどれだけ点を取れるかというところになってしまう。ピッチャーで救世主的な選手が1人といわず2人くらい出てきてくれないと、厳しい感じがします。最も不安要素があるのが中日かなと」

○5位 DeNA(5位)

 ラミレス新監督の就任で、チームの変化に注目が集まっているDeNA。ただ、前年から1つ順位を上げるものの、5位に終わると野口氏は見ている。キャッチャー出身として、どうしても気がかりな点があるという。

「ベンチから配球の操作をしてうまくいけばいいんですけど……」

 ラミレス監督は、オープン戦では戸柱の成長もあってサインを出すことはほぼなかったが、シーズン中には勝負どころで配球を指示すると示唆している。野口氏は、ベンチから配球を指示することにはリスクがあると指摘する。ヤクルト時代、まだ1軍に上がりたての若手の時に、負傷した古田敦也氏に代わって途中出場し、野村克也監督(当時)からサインを出したもらった試合があったというが、「横から見ていたら分からない」と言われたという。

「野村さんほどの人でも、分からないんですよ。自分でホームベースの後ろに座って、いろいろと観察して、ピッチャーの球もどういう状態と見ながらじゃないと、配球は難しいんだということですね。なので、ベンチからサインを出すということが気がかりで、頭に残ってしまう。ちょっと厳しいかなと」

 もちろん、期待できる部分もある。「6位じゃないのは、筒香、梶谷が頑張ってくれるだろうという期待です。梶谷が戻ってこられそうなのは、かなり大きい。ロマックも期待できると思います。いい打線は組めますからね」。不安要素を吹き飛ばすような戦いをできるだろうか。

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