パ順位予想 王者ソフトバンクは「死角なし」も「食われるとしたら…」

オリックス躍進へ打線が鍵? 「新外国人2人がいいですからね」

○2位 オリックス(4位)

 昨季は優勝候補に挙げられながら、序盤から故障者が続出して借金19の5位に終わったオリックス。ただ、今年は2位に躍進すると野口氏は予想した。

「ボグセビック、モレルの新外国人2人がいいですからね。それにつられて、中島、糸井も力を発揮しそうな感じがします。あとは、小谷野をどうするかとか、T-岡田をどうするかとか、小田がいいから駿太をどうするかとか、安達が帰ってきたら中島をどうするかとか。戦力は余剰気味にいますから」

 オープン戦を見て、ボグセビック、モレルの2人は活躍が期待できると野口氏は見ている。キャンプを視察した際には、高橋慶彦、北川博敏両打撃コーチから「この2人はやる。無理に振り回すだけじゃない」と言われたといい、「北川と慶彦さんの目は間違いじゃなかった」と話した。

「今年の打線なら、糸井1番というのは大いにありですよね。それか、1番・ボグセビック、2番・糸井だったら、相手は最高に嫌だと思います。モレルは打点を稼ぎそうですよね。3割2~3分打って、ホームランは20本いかないくらいかもしれませんが、打点は80~90あるというタイプ。役割としては、それでいいと思います」

 一方、先発陣については、今年はエース金子に開幕から期待できる。野口氏は「あとは平野佳の復活待ち。新外国人のコーディエを一番後ろに据えて、平野佳、佐藤でセットアッパーをやればいい。ただ、岸田もいますから、平野佳をもう1回、先発に回してもいいかなと。コーディエにメドが立てば、平野佳の先発も面白いかもしれませんね」と提案する。

「キャッチャーだけしっかりすれば、ソフトバンクを追撃する態勢はある。伊藤光が復活するか、山崎もいますから。もしソフトバンクが食われるとしたら、オリックスじゃないかと思っています」

○1位 ソフトバンク(1位)

 オリックスを高く評価した野口氏だが、日本一連覇中のソフトバンクは「死角なし」だという。

 強力打線は今年も健在。「李大浩が抜けたところが穴ではなくなっている。打順をどうするかはまだ課題があるかもしれないですけど、それは小さな課題。順番をどうするかだけですから」。昨季、トリプルスリーを達成した柳田は、オフにはコンディションも心配されたが、今年も期待できるという。

「オープン戦を見ましたけど、今年も不安なしです。『40&40』(40本塁打、40盗塁)をやってほしいですね」

 打順については、李大浩が抜けた5番に長谷川を置き、3~7番は昨年と同じようにほぼ固定となりそうだ。野口氏は「松田は6番のままで打点王もあると思います。6番で去年あれだけ活躍したのだから、無理して5番に上げる必要はないでしょう」と指摘した上で「1、2、8、9番は今年も取っ替え引っ替えという感じでやるのではないでしょうか」と分析した。李大浩の移籍で外国人枠が空いたため、オープン戦で好調だったカニザレスを1軍に置いておけるのも好材料だ。

 また、カブスから復帰した和田がオープン戦15イニングで防御率0.00と抜群の安定感を発揮しており、野口氏は「和田の存在は大きいですね」と言及。摂津、バンデンハーク、武田、千賀と揃う先発ローテーションも豪華で、「穴が本当にないですね。怖いのは主力選手のケガだけです」と分析する。

 ソフトバンクにオリックス、日本ハムといった他球団がどこまで食らいつけるか。今年も王者を中心にペナントレースが展開していくことは間違いなさそうだ。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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