好投手が相次いで敗れた春の甲子園 攻略の裏にあった準備&戦略とは?

8強出揃った選抜、大会注目の投手たちが姿消す

 第88回選抜高校野球は大会8日目の2回戦を終えて、ベスト8が出揃った。26日、27日の両日では選抜大会注目の投手たちが揃って姿を消した。それだけ相手チームはマークを徹底していた。

 26日の第2試合では東邦(愛知)が明石商(兵庫)に0-3で敗れた。エースで4番の藤嶋健人は140キロ台後半の力強いストレートが武器。プロ注目の右腕だった。優勝候補の一角とされる東邦、完成度の高い藤嶋をどこが攻略できるのか。それが初出場の高校とは想像できただろうか。

 ただ明石商の狭間善徳監督は1993年から高知の強豪・明徳義塾高でコーチを務めた経験がある。名将・馬淵史郎監督のもと、帝王学を学んでいた。そして、東邦戦を前に指揮官は対策を練っていた。練習で5台ある打撃マシンの球速をいつもより5キロ上げた。体感スピードは145キロもあったという。バットは指1~2本分、短く持つように指示。選手たちは目が慣れたおかげで藤嶋の球速に臆することなく向かっていけた。エースの吉高壮の好投も重なり、強豪撃破に成功した。

 同日の第3試合では大阪桐蔭の左腕エース・高山優希が散った。関東大会を優勝した木更津総合(千葉)に1-4。昨秋の明治神宮大会では大阪桐蔭が勝利したが、大会ナンバーワン左腕はやり返されてしまった。

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