広島松山、代打で勝敗決する一振り 緒方監督も「あの2点で勝てると確信」

新幹線不通で鹿児島から祖父ら来られず「次に来てくれる時には、もっと貢献を」

 広島は23日、マツダスタジアムで行われた阪神戦に3-2で勝利した。黒田と岩貞の両先発の好投で前日の乱打戦とは打って変わっての投手戦となったが、勝敗を決したのは代打の一振りだった。

 1-0で広島がリードして迎えた8回、2死一、二塁のチャンスで、代打の松山がレフトの頭上を超える走者一掃の二塁打。9回にゴメスの2ランで1点差とされたこともあり、結果的に勝利を決めた一打となった。

「みんながつないでくれたチャンスでいい結果が出た」

 試合後、報道陣に囲まれた松山は、殊勲の一打を笑顔で振り返った。緒方監督も「あの2点でベンチもスタンドも勝てるという確信が出た」と、値千金の一振りを称賛した。

 前夜のレフトへの本塁打に続く、反対方向への打撃で結果が出ていることについては「あまり引っ張りこまないように、センターから左中間方向を意識して、それがいい結果につながっている」と分析した。

 この日は故郷の鹿児島から祖父らが応援に来る予定だったが、熊本地震の影響で新幹線が開通しておらず、キャンセルとなっていた。松山は「今回は残念だったけど、次に来てくれる時には、もっとチームに貢献できるように、調子を落とさずやっていきたい」と話し、九州の被災者に対しては「プレーで元気を与えられればいいと思う。僕たちにできることはそれぐらいしかないので」と神妙に話した。

【了】

大久保泰伸●文 text by Yasunobu Okubo

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