昨夏の甲子園で準優勝も「野球を辞めます」 消防士目指す仙台育英主将の今

佐々木が「野球を辞めます」と明かした理由

 あの話題は準決勝・早実戦(西東京)の試合前取材で進路を聞かれたことが発端だったという。

「そこまで『辞めます!』『消防士になります!』って断言したわけじゃなかったんですけどね。『進路、どうするんですか?』って聞かれるじゃないですか。それで『あまり考えていないですけど、多分、野球は辞めますね?』という感じで話したら、『え!?』ってなって。(甲子園で)あそこまで行ったというのもありますし、なんとなく、区切りかなと思っていたくらいでした。

 目の前の試合に必死だから考えていないんですけど、『考えていないです』とは言えないので。『じゃあ、どうするんですか?』と聞かれ、絶対になるという感じではなかったのですが、元々、消防士というのは頭にあったので、それを言っちゃいましたね。そんな感じで言ったら、物凄い好青年みたいになっちゃって(笑)」

 消防士は将来の進路選択の中の1つに過ぎず、佐々木にとっては何気ない会話だった。仙台育英は早実に7-0で快勝。甲子園から宿舎に帰るバスの中で、チームメートたちが「柊野、ヤバいことになってない?」とザワザワし始めた。スマートフォンを見ると、自分の進路に関してネット上が騒然としていた。

 東海大相模(神奈川)との決勝では一時、同点に追いついたり、ライトを守る佐々木がフェンスに激突しながらフライをキャッチしたりと食らいついたが、6-10で敗れた。甲子園準優勝で高校野球を引退。佐々木順一朗監督との進路面談の時、佐々木は野球を続けるか悩んでいると打ち明けた。

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