前田健太に依然高評価 初黒星で「サイボーグ」から「遂に人間になった」も…

スカウトはメジャー通算355勝のマダックスとの共通点も指摘

 また、特集では前田の争奪戦に参戦したというスカウトの話も伝えている。そのスカウトは「彼が良かったのは知ってるよ。ただ、フィジカル面ではいくらか問題点を抱えていたし、豪速球を投げる投手ではないから、大金を稼ぐことは出来なったんだろうね」と指摘したという。前田は肘や肩に懸念があるとして、総年俸を低く抑えながら、登板数やイニング数によって大量のインセンティブ(出来高)がつく契約をドジャースと結んでいた。

 さらに「彼の投球は驚愕だったよ。グレッグ・マダックの再来だとは言わないけど、色々な球を織り交ぜたり、緩急をつける投球は二人の共通する点だね。思った以上の投手だよ」とも話している。スカウトは「精密機械」の異名を持ち、メジャー通算355勝を誇る殿堂入り投手と「共通する」と分析。実際、抜群の制球力を誇り、スライダー、カーブ、チェンジアップと高精度の変化球を使い分ける前田は、2009年のWBCでは米メディアから「マエダックス」と呼ばれこともあった。

 前田はここまで、ドジャースからダイヤモンドバックスにFA移籍したザック・グリンキー投手の穴を埋めていると、米メディアから絶賛されている。このスカウトも「マエダはグリンキーに匹敵する。信じられないことに、ここまでグリンキーよりも素晴らしいピッチングを続けている。この調子が続くとは思わないけど、マエダはお買い得だった」と話したという。

 次戦の相手ブルージェイズは、右打ちのスラッガーを揃えるメジャー屈指の強力打線。好投が続けば、評価がさらに上がることは間違いない。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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