44試合で先発投手が5回もたず降板は未だなし DeNAが混セの台風の目に!?

開幕から貧打も梶谷と筒香が復帰、「忍者走塁」でチームがさらに乗る!?

 これだけ投手陣が奮闘しながら、最下位に位置している要因は、貧打にあえいできたからにほかならない。

 ドラフト1位・今永が初登板から好投しながら5試合33イニングで3点しか援護がなく、初勝利に見放されていたことも記憶に新しい。しかし、筒香とともに「飛車角」の立場にある梶谷が左脇腹痛から今月4日に復帰。さらに、2年目の倉本が目下、打率.331とハイアベレージを残し、桑原、乙坂、関根など若手外野手も頭角打線も表すなど、打撃陣も上向いてきた。

 ラミレス監督は4月から「投打がかみ合う時が必ず来る」と話していた。指揮官の思いが実った今、いよいよ反攻態勢が整ってきた。

 チーム状態がいいと、ツキも味方するものだ。17日の巨人戦では1-1の6回1死一、三塁の場面で打者・戸柱が一塁へのゴロを放ち、三塁走者・倉本が本塁へ。巨人の捕手・小林誠のタッチをかいくぐり、ホームにタッチしたことが「忍者走塁」と、話題を呼んだ。

 もちろん、倉本の諦めない姿勢が最も評価されるべきだが、コリジョンルールの導入で捕手が走路を塞ぐことができなくなったことによって生まれたという側面もある。こうしたプレーがターニングポイントになって、チームがさらに乗っていけることもあるだろう。

 チームは20日から5位・ヤクルトとの直接対決3連戦。その先の31日からは毎年、セ・リーグにとって鬼門となる交流戦も控える。現在、首位・巨人とも4・5ゲーム差。盤石の投手陣に導かれるチームの歯車がかみ合いだした今、DeNAが混セの中で一気に急浮上しても決しておかしくない。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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