パワー重視のMLBで際立つイチローの独自性 敵地メディア「アメージング」

「打撃練習を見ると年間30、40本ホームランを打つような当たりを見せるが…」

「イチローについてアメージングなことですが、このスポーツでは常にパワーが尊重されます。多くの長打、ホームランが重視されますが、イチローの野球にはそこは存在しません。思うに彼自身があえてデザインしたのでしょう。打撃練習を見ると年間30、40本ホームランを打つような当たりを見せるのですが…」

 パワーではなく、技術、スピードでスタジアムを沸かせるイチローをこう絶賛した。打撃練習では豪快な一撃をスタンドに次々に運ぶ背番号51が、あえて本塁打を狙わず、安打量産にこだわるスタイルは「アメージング」だという。

 イチローはこの打席で、2ボールからの3球目の79マイル(約127キロ)のチェンジアップを捉え、左中間を破る二塁打をマーク。その後、味方の連打で先制のホームを踏んだ。これが今季4本目の二塁打となったが、実況はイチローのメジャー通算2961安打のうち、実に2412本が単打であることも強調している。

 パワー全盛の時代で一線を画する“イチロー流”は、敵地メディアからも称賛の対象となっている。遠征先でも静かな敬意を受けながら、レジェンドは3000本の金字塔に一歩一歩近づいている。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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