ハム矢野が代打弾で3連勝貢献 栗山監督も「謙次の打撃には感動した」

9回代打で登場、今季1号2ラン

 日本ハムの栗山英樹監督が15日、矢野謙次外野手の代打1号を感慨深げに喜んだ。

 矢野は両軍無得点の9回1死二塁、杉谷の代打で登場した。1ボールから、抑えの山崎康の高めに浮いたスライダーを逃さずに強振。左中間席へ飛び込む1号2ランで勝ち越した。

 直後の9回裏に守護神・増井が筒香に同点2ランを浴びてフイとなったが、延長10回に4番・中田が決勝の左越え13号ソロ。延長戦を制したが、試合後の栗山監督はベテランの一振りを喜んだ。

「謙次の打撃には感動した。謙次らしくなってきたし、良かったと思います。本当によく頑張った」

 移籍2年目の35歳のベテランは巨人時代の古傷でもある右膝の違和感で開幕2軍スタート。5月27日の楽天戦(コボスタ宮城)で1軍昇格したが、試合前まで打率1割4分3厘(7打数1安打)、0打点。勝負強い打撃を見せられずにいた。

「壮絶(な試合)だったけど、いいモノもあるし、課題もあるし、勉強しないといけないこともある。結局、勝ちきれば、それをプラスに転じることも多くなる。本当に昨日の有原の完封から何とか生かしたいと思っていた。謙次の本塁打、感動したね」

 矢野にとっては巨人時代の12年10月7日DeNA戦以来、自身10本目となる代打弾。「代打は難しい。経験を積んだ選手にしか出来ない」と言う栗山監督には、してやったりの一発だったのだろう。4番・中田の一発で今季3度目の3連勝を飾ったが、その流れを作ったのは間違いなく矢野謙次だった。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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