北米遠征中の四国IL選抜、昨年から5連敗中だったボールダーズに初勝利!

2年越しの悲願達成、中島監督は「試合内容はどうであれ、素直にうれしい」

 試合後、カウントダウンの後にアメリカ・ニューヨーク州ポモナにあるプロヴィデントバンク・パークに次々と打ちあがる花火。ただ、選手たちの瞳は6日前、サヨナラ負けに終わったオーガスタの時と全く異なる。

「試合内容はどうであれ、ロックランド・ボールダーズに勝てたことが素直にうれしい」と2年越しの悲願達成に笑顔の中島輝士監督をはじめ、この日は誰もが四国アイランドリーグplus ALL STARS「カブキJAPAN」の根幹「KABUKI SPIRITS!」を出し切り、昨年から5連敗中だったキャンナムリーグの強豪中の強豪であるロックランド・ボールダーズから初勝利を挙げた満足感を感じていた。

 現地時間6月18日18時30分(日本時間6月19日7時30分)から始まったロックランド・ボールダーズとの3連戦2戦目。歓喜への“水先案内人”となったのは、選手28人中最年長の34歳左腕・正田樹(愛媛マンダリンパイレーツ)である。

 桐生第一高校時代は1999年夏の甲子園優勝の瞬間をエースとして味わった正田。2002年パ・リーグ新人王にも輝いた北海道日本ハムファイターズで7年間、阪神タイガースで2年間プレーした。その後は、台湾プロ野球で2年間、MLBマイナーからルートインBCリーグ・新潟アルビレックスBCで計1年間、そして東京ヤクルスワローズで2年間。さらに再び台湾に渡った後、今年で愛媛マンダリンパイレーツ3年目となる。プロ17年目のベテランによる絶妙のコース出し入れ、緩急は、まさに「要所を抑える」という表現がふさわしいものであった。

 そんな正田に勢いを与えたのが1回表の「カブキJAPAN」打線。1番・林敬宏(愛媛マンダリンパイレーツ)が中前安打で出塁すると、1死二塁から3番・松澤裕介(香川オリーブガイナーズ)が中前適時打。なおも2死二塁と続くチャンスに5番・小林義弘(徳島インディゴソックス)が外角直球に力負けせず右中間を破る適時二塁打を放ち、計2点を奪った。「連続性」が大きな課題だった彼らの一発回答が、中盤以降にも大きな影響を与えることになる。

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