「最大5点差」土俵際まで追い込まれた首位・福岡ソフトバンクが見せた底力

好調の正遊撃手を工藤監督も絶賛「今、ウチで一番いい選手かな」

 福岡ソフトバンクが誇る正遊撃手。広い守備範囲と強肩で、相手のチャンスを何度もつぶす。打率が上がらなくても、福岡ソフトバンクには欠かせないピースとして貢献してきた。だが、ここにきてその打率もグングンと上昇。5月下旬まで2割に満たなかった数字が、5月25日から20試合連続安打を記録するなど、1カ月間で打率.273まで来た。この日も4安打1四球。「少し打撃のスタイルを変えて打率が上がっているし、自分を信じて打席に立てている。今、ウチで一番いい選手かなと思う」と、工藤監督は絶賛した。

 「鷹の祭典」として開催された27日の千葉ロッテ戦で敗戦。今宮選手は「1位と2位の試合。連敗はできないと思っていた」と強い決意でこの試合に臨んだ。相手の助っ人たちのアーチは迫力十分だったが、一発ではなく、つなぎのスタイルでそれをひっくり返す。「ホークスは負けるまで諦めない。何があるか分からないのがホークス」。選手全員の気持ちを代表し、ヒーローはお立ち台で言った。

 試合後、工藤監督は「すごい試合でしたね」と笑顔を爆発させながら、驚異の逆転劇に「何も言うことはないです」と打線に感謝した。これで再びゲーム差が7.5。土俵際まで追い込まれたところから見せた、首位の底力。今後へ向け、さらに勢いが付きそうな、劇的勝利だった。

(記事提供:パ・リーグ インサイト

【了】

「パ・リーグ インサイト」編集部●文

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY