巨人に15歳で練習生として入団 台湾人左腕リー・イーフォンの今

西武・郭俊麟は中学校の先輩、「日本語を教えています」

――巨人を戦力外になってからはどうしましたか?

「台湾に帰ってきて半年間休んでから、中学の同級生に紹介してもらった、トプコ・ファルコンズのテストを受けました。1年半、チームで野球をやった後、実家のある台中に戻り、台中のチームに移籍しました。その後、兵役に1年間就きましたが、兵役中の選手が所属するチームで野球を続けていました。除隊後、再びトプコ・ファルコンズに戻ってきました」

――今後の目標は何ですか?

「トプコ・ファルコンズはプロへの加盟を目指しています。チームがプロに加盟したら、このチームでプロの選手として野球を続けたいと思っています。台湾ではかつて八百長事件があり、野球の人気が低迷しましたが、今は人気が復活してきました。このチームは、みんな仲が良く、会社も野球に対して手厚く支援してくれるので、とても恵まれた環境だと思います」

――日本の野球は気になりますか?

「西武ライオンズの郭俊麟投手は中学校の先輩なので、西武ライオンズの試合はよく見ています。郭俊麟投手が台湾に帰ってきたときは、一緒にご飯を食べに行って、僕が日本語を教えています。とてもまじめな人なので、一生懸命勉強していますよ。日本ハムファイターズの陽岱鋼選手は、台湾ではすごく有名で人気があります」

 6月21日から、巨人の3軍が台湾遠征を行った。仲のいい選手から連絡があったそうだが、トプコ・ファルコンズは6月17日からの日本遠征ですれ違いになり、数年ぶりの再会が果たせず残念そうだった。「30歳までは野球をやりたい」と話すリー・イーフォン選手はまだ23歳。今後、台湾プロ野球でプレーする姿が見られるか、楽しみだ。

【了】

篠崎有理枝●文 text by Yurie Shinozaki

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