【高校野球】 長きにわたり熊本の高校野球をリード 歴史を作ってきた熊本工のつながり

96年夏の甲子園は「奇跡のバックホーム」で初優勝を阻まれる

 その後も甲子園出場を続け、熊本県を代表する強豪校としてリード。印象的だったのは、1996年夏の甲子園。決勝まで勝ち進んだ熊本工は松山商と対戦。初回に3点を先制され、その後2点を返したものの、9回表の攻撃が終了した時点で2-3とリードを許していた。

 しかし、この回の攻撃で1年生打者・澤村幸明(元日本通運)の同点本塁打で試合を振り出しに戻すと、延長10回裏、ドラマが起こる。熊本工は1死満塁のチャンスで大きな右飛を放ち、犠牲フライでサヨナラ優勝が決まったと思われたが、松山商のライト・矢野の好返球でダブルプレー。いわゆる「奇跡のバックホーム」でサヨナラ勝ちを阻止されてしまったのだ。そして延長11回表に3点を勝ち越され、3度目の準優勝に終わった。

 2000年以降、甲子園出場は6度となっている熊本工は、プロ・大学・社会人で活躍する選手も多数輩出している。現在の熊本は九州学院、秀岳館、城北など私学を中心にひしめき合っている状況。そこから抜け出すには、圧倒的な実力が必要になるが、再び熊本工は強いと思わせる活躍を見せてくれるだろうか。今夏は初戦を突破し、2回戦で八代東と対戦する。

(記事提供:高校野球ドットコム)

http://www.hb-nippon.com/column/423-draft/10422-20160327no37draft

【了】

高校野球ドットコム編集部●文

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