侍J大学代表のV導いた柳裕也の存在感 米代表監督も賛辞「連れて帰りたい」

2試合に先発で11回2/3無失点、MVPと最優秀投手賞をW受賞

 対戦成績2勝2敗で迎えた第5戦、4-4の同点で突入した10回のタイブレーク形式で、劇的なサヨナラ勝利を収めた侍ジャパン日本代表。チームを2大会連続18度目の優勝へ導いた横井人輝監督(東海大)は、優勝した最大の要因として、主将を務めた先発・柳裕也(明治大)の存在を上げた。

 昨年のユニバーシアードに続き、2度目の日本代表入りとなった柳は、第2戦に7回12奪三振無失点と米国代表打線を圧倒。優勝のかかった第5戦でも先発を務め、4回2/3を再び無失点に抑える投球で、チームの勝機をつないだ。最高殊勲選手(MVP)と最優秀投手賞をダブル受賞した右腕は、試合後に「キャプテンに指名して下さった横井監督に感謝したいです」とはにかむように笑った。

 横井監督が柳に期待していたのは、落差のあるカーブを武器とする投球だけではない。昨年のユニバーシアードで得た経験を、初めて代表入りした選手たちに伝え、チームをまとめることだった。「元気ある強い気持ちのチームにしたいと思っていた」という主将の気持ちは、合宿や練習を重ねるうち、しっかりチームメイトに伝わった。マウンドでは圧倒的な投球でチームを引っ張った右腕は、「僕がまとめるというより、みんなが自分たちでやってくれた。チームメイトに助けられ、スタッフの皆さんに支えられながらのキャプテンだった。(MVPは)みんなに取らせていただきました」と、最後まで謙虚さを忘れることはなかった。

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