現場&フロント一体、他球団の“甘さ”…森脇浩司氏が見るセパ首位独走の要因

現場、フロント一体の戦いができている広島

 前半戦は投打がしっかりとかみ合った。だが、1年間のペナントは山もあれば谷もある。広島はチーム全体に活気があり、ほぼ全ての選手たちが好調のまま前半戦を終えた。これらの選手たちが調子を落とした時にどのような対応を見せるのか。後半戦はここに注目してみたい。

 ただ、近年のカープを見るとフロント、現場が一体となってチーム作りを行っている。前述したようにエルドレッドが離脱したと同時にオフに獲得したルナがその穴をきっちりと埋めることに成功した。さらに不安のあったブルペン陣にはジャクソン、ヘーゲンズが加わり、勝負所となる7、8、9回を確立させた。シーズンを戦う上で非常にタイムリーな補強に成功したと言えるだろう。現場、フロントの一体感がこの成績に繋がっている。

 一方、パ・リーグに関しては戦前の予想通り。投打において圧倒的な戦力を誇るソフトバンクが貯金「30」と独走体勢を見せている。

 日本ハムも怒濤の勢いで球団新記録の15連勝をマークしたが、それでもホークスには6ゲーム差。打線の軸でもあった李大浩が退団したが柳田、内川、松田は健在。安定した打撃を見せる中村、昨年はケガで不振だった長谷川が本来の打撃を見せるなど強力打線は不変といったところか。交流戦で大活躍の城所、格段に打撃が成長した今宮など隙がない打線だ。

 投手陣も日本球界に復帰した和田が9勝、今やエース級の活躍を見せる武田も9勝と左右の軸が確立。東浜、千賀、バンデンハークら挙げればキリがないほど先発陣が充実している。防御率は12球団トップの2.93。打撃だけではなくバッテリーを含めた守りの野球もしっかりと出来ている。

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