岩隈久志は6回2失点、自身5連勝で11勝目 指揮官称賛「最も安定した選手」

序盤は苦戦も「波に乗ると仕事をやり遂げてくれた」、青木は今季初の猛打賞で2打点

 マリナーズの岩隈久志投手は23日(日本時間24日)、敵地でのブルージェイズ戦に先発し、6回4安打2失点3奪三振3四球の粘投で11勝目(6敗)を挙げた。立ち上がりは制球に苦しんだものの、味方の大量援護にも恵まれ、しっかりとゲームを作った。6月28日のパイレーツ戦から自身5連勝。約3か月ぶりに防御率3点台とした。また、青木宣親外野手は6打数3安打2打点2得点と活躍。メジャー復帰後3試合連続安打で、猛打賞は今季初となった。マリナーズは14-5で勝利し、3連勝を飾った。

 立ち上がりはコントロールが乱れ、苦しんだ岩隈。初回は1死からドナルドソンを四球で出すと、エンカーナシオンは遊撃内野安打で一、二塁に。しかし、ソーンダースを遊飛、トゥロイツキーは遊ゴロと後続を断ち、無失点に抑える。

 2回も1死からピラーは四球。続くトラビスにはセンター前に運ばれ、トーレの犠飛で先制点を許した。続くカレーラは一ゴロと最少失点で切り抜けたものの、2イニングで42球を要した。

 しかし、3回、マリナーズ打線はナックルボーラーの相手先発ディッキーからヒットと連続死球で1死満塁のチャンスを作ると、クルーズがグランドスラム。あっという間に試合をひっくり返した。

 これで岩隈は生き返る。3、4回は3者凡退。打線が青木の適時打などで4回に2点を追加すると、5回はヒットと四球で2死一、二塁とされたが、エンカーナシオンを空振り三振に仕留めて無失点。マリナーズは6回にさらに5点を加え、11-1と大きくリードを広げた。

 岩隈はその裏、先頭のソーンダースにホームランを浴びたものの、後続をしっかりと打ち取る。ここで球数が98球となり降板。ピンチはあったものの、終わってみれば6回4安打2失点3奪三振。四球は3つと岩隈にしては多かったが、大量の援護にも恵まれながら、ゲームを作った。マリナーズは8回にも青木の適時打が飛び出すなど、3点を追加。14-5で勝利した。

 MLB公式サイトによると、スコット・サービス監督は「疑いようもなく、彼は今年我々にとって最も安定感のある選手だ。序盤はシャープではなかったかもしれない。リズムをつかむまで苦労していたが、波に乗ると仕事をやり遂げてくれた。打線が得点を積み重ねたことで、彼もリラックスできたと思う」と、岩隈を絶賛したという。

 自身5連勝で11勝目(6敗)。14年に記録した自己最多の15勝に、あと4勝となった。この日は98球でストライクは60球。防御率3.96と4月22日(3.81)以来の3点台とした。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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