日米スポーツチームによる、遊び心を持ったソーシャルメディア戦略とは?

ツイッター上で繰り広げられる球団間の面白やりとり

 メジャーリーグの各球団の公式ツイッターでは遊び心満載でファンを楽しませる。7月2日にツイッター上で繰り広げられたのは、ボストン・レッドソックス対ロサンゼルス・エンゼルス・オブ・アナハイムの公開「Tic-Tac-Toe(2人が交互に◯×を書き込んでいき3つ並べるゲーム)」だ。これは約1年前、雨天中断中にエンゼルスの公式ツイッターから発信された「雨天中断中は何をしたらいい? 我々はあまり慣れていないので」という「交流」がきっかけだった。1年後となる今年の7月に、エンゼルス側から「あの日の思い出を覚えているか?」という呼び掛けからツイッター上でのゲームが開始された。

 その他でも昨年5月には雨天中断中にアリゾナ・ダイヤモンドバックスとフィラデルフィア・フィリーズの公式ツイッターで、じゃんけん対決が繰り広げられた。ツイッターを試合中断や再開時間を発表するツールとして使うだけではなく、試合というコンテンツが繰り広げられていない時間帯もファンをクスッと笑わせる演出を展開している。

 そしてシーズンオフには、1人のファンが「シカゴ・カブスのツイッターアカウントの方がニューヨーク・ヤンキースのものより面白い!」という内容のツイートをしたことから、場外戦が展開された。カブスのツイッターは、フォロワーに対して「どちらのツイッターの方が面白い?」という投票を行った。すかさずヤンキースは対抗し、

「我々はこの投票形式は初めてだが、ヤンキースは…」
・より優勝リングを持っている
・より多くの優勝リングを持っている
・カブスファンの皆さん、優勝リングとは何か分かりますか?

という皮肉たっぷりの投票をツイッター上で展開した。それに対して、カブスは「友達だと思っていたのに…」というツイートとともに、マドン監督の驚いた表情をGIF動画で付け加えた。一方でヤンキースはマリアノ・リベラ投手のニヤリとするGIF動画で返答し、場外戦の幕を閉じた。ファンをも巻き込む場外戦は、試合のないシーズンオフでもチームへのロイヤリティー(忠誠心)を高める機会となる。

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