イチロー、3000安打達成で恩師に感謝 「仰木さんの決断がなければ」

史上30人目の偉業に試合後の会見で「僕以外の人たちが喜んでくれることが何より大事だと再認識」

 マーリンズのイチロー外野手は7日(日本時間8日)、敵地でのロッキーズ戦で7回の第4打席にフェンス直撃の三塁打を放ち、史上30人目のメジャー通算3000安打を達成した。米国出身者以外での達成は、史上4人目の偉業。42歳290日での3000安打到達は史上2番目の高齢記録。デビューから16シーズン目での達成はピート・ローズと並んで史上最速となった。

 歴史的瞬間が訪れたのは7回。左腕ラシンのカットボールを振りぬくと、大飛球がライトへ。フェンス直撃の一打で一気に三塁に到達した。場内のスクリーンで偉業達成が紹介され、スタンディングオベーションが沸き起こる。ベンチから一斉にチームメートが飛び出し、イチローは1人1人と抱擁した。最後はボンズ打撃コーチと固く抱き合い、ヘルメットを掲げてファンの大歓声に応えた。ロッキーズの選手も拍手を送った。

 試合後の記者会見でイチローは「この2週間強、ずいぶん犬みたいに年取ったんじゃないかと思うんですけど、あんなに達成した瞬間にチームメートたちが喜んでくれて、ファンの人たちが喜んでくれた。僕にって3000という数字よりも僕が何かをすることで僕以外の人たちが喜んくれることが今の僕にとって何より大事なことだと再認識をした瞬間でした」と話した。

 また、27歳で渡米して達成したことについては、「そのことはそんなに僕の中では大きなことではないんですけど、2年くらい遅いですよね。感触としては。ずいぶん時間がかかったんという感触です」と語った。

 さらに感謝の言葉を一番伝えたい人物を聞かれると、「3000を打ってから思い出したことは、このきっかけを作ってくれた仰木監督ですね。神戸で2000年の秋、お酒の力を使ってですね、僕が口説いたんですけど、その仰木さんの決断がなければ何も始まらなかったことなので、そのことは頭に浮かびました」と恩師に感謝した。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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