広島、2度のビッグイニングで圧勝 「ウチらしいつなぐ攻撃」と指揮官

3回、先発ジョンソンがバスターで出塁し、先制点に貢献

 広島は9日、マツダスタジアムで行われた阪神戦に10-3で大勝した。

 3回に5点、追い上げられた7回には4点と、ビッグイニングを作る理想的な展開に、緒方監督は「ウチらしいつなぐ攻撃の中で、しっかり得点できた」と満足そうだった。

 3回は無死1塁から、投手のジョンソンがバットでチャンスを広げた。監督が「3回のジョンソンのバスター、あれは大きかった」という当たりは左中間を抜け、この回は9者連続出塁で5点を先制した。

 その後は追加点を奪えず、ジョンソンが5回に2点、6回にも1点と、徐々に差を詰められる展開となったが、7回に新井のタイムリーと鈴木の3ランで相手を突き放した。「4回以降は点が取れず、相手に流れが向きかけたところで、新井のもう一度流れを引き戻す一打が出て、その後で(鈴木)誠也がまた大きな仕事をしてくれた」と、前半戦のいい流れを取り戻しつつある攻撃陣を褒めた。

 その一方で、投手陣の継投では、これまでと違う起用を見せた。勝ちパターンの継投で、7回に今村を起用した。「投手陣はこの季節、キツくなるのは仕方がない。その中で、今村や一岡を含めて、6回から4人か5人でなんとかカバーしていきたい」と、再編成を改めて公言。「ヘーゲンズも先発を含めて、いろいろな役割をしてもらうと思う。先発する時には6、7回までと期待せず、ブルペンデーのようになることも想定している。とにかく、投手陣がパンクしないように、いろいろ考えながら戦っていきたい」と、夏場の正念場に向けて、頭を悩ませている様子だった。

【了】

大久保泰伸●文 text by Yasunobu Okubo

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