ヤ軍指揮官が語る最強守護神の“魔球” 史上最高のカットボールは「簡単」!?

打者は打つ前からお手上げ? 「なんで俺はここに送られたのか…」

「球を受けた投手の中で、一番簡単だったよ。ボールをブロックしたり、ショートバウンドするのを考える必要は全くないんだ。彼はほぼ狙ったところに投げられる。打席の反対側や上下に飛ぶ必要なんてない。彼とは対戦したことがないからわからないけど、打者にとっては脅威だろうね。彼が登場すると、正直、凄く安心感があるんだ」

 リベラのカットボールはほとんどがストライクゾーンに収まるが、打者は捉えることが出来ない。しかも、鋭い変化をしながら、暴投にはならない。正確無比なコントロールを誇るからだ。これらの事実が、ジラルディ監督のコメントの中に凝縮されていると言えるだろう。

 また、ジラルディ監督は対戦相手の反応についても明かしている。ある試合でラファエル・パルメイロが打席に立った際、「なんで俺はここに送られたのだか分からない。チームのダグアウトの方にしか打てる場所がないよ」と話しかけてきたという。打者は打つ前からお手上げだったようだ。

 誠実な人柄で人望も厚く、ジーターとともに黄金時代の象徴的存在でもあるリベラ。有資格1年目での野球殿堂入りも確実で、どれだけの得票数でクーパーズタウン行きとなるかにも注目が集まることになるだろう。伝説のクローザーを支えたカットボールは、まさに「史上最高」のボールだったのかもしれない。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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