阪神高山が今季11度目の猛打賞 DeNA坪井コーチの前で球団新人記録に並ぶ

記録保持者の坪井コーチの前で3安打、3番で天敵・井納の攻略に貢献

 黄金ルーキーが球団記録に肩を並べた。阪神の高山俊外野手が23日のDeNA戦(横浜スタジアム)に「3番・左翼」で先発出場。5打数3安打と、今季11度目の猛打賞をマークし、1998年・坪井の球団新人最多記録に並んだ。

 初回の第1打席で右前打を放つと、2回の第2打席で中前打、さらに3回の第3打席にも右前打。敵地・横浜スタジアム、DeNA・坪井1軍打撃コーチの前で圧巻の打撃を見せつけ「(記録に関しては)いいことだと思う。次もまたできればいい」と笑顔を見せた。

 これ以上にない集中力で挑んだ第1打席だった。この試合まで3番で起用されたのは6試合も、20打数2安打0打点の打率1割と低迷。相手先発は3戦0勝、防御率0.78の天敵・井納だった。

 勝機をつかむため、金本監督の指示は立ち上がりを一気に攻めることだった。「3番に置いてもらっていて、本当にいい流れをチームに持ってこれなかった。今日は試合前から『先制するぞ』と言われていたので、第1打席に懸けていた」。高山の一打で好機を広げると、打者一巡の猛攻で初回に一挙5得点を奪い、早々と試合を決めた。

 黄金ルーキーのバットが起点となり先発全員安打の14安打9得点で3位DeNAに快勝。クライマックスシリーズに向けた大一番の初戦を奪い、ゲーム差は2.5に縮まった。「上位にいるチームなので、そこに食らいついていきたい」。個人の記録より、今はチームの勝利のため、高山はバットを振り続ける。
 
【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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