新たな野球ファン創出へ 「職業体験」が生み出す「相乗効果」

これまでになかった発想や視点も

 次の「業務体験」は、ソーシャルメディア(SNS)企画・運営担当による、SNS領域。どのような仕組みで素材を手に入れ、加工し、スピード感をもって配信しているかを説明しつつ、実際にツイッターでの投稿も実施された。自分が投稿したものが各々のアカウントのタイムラインに出てくる様子を楽しんでいるようだった。

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ファンの生の声を聞く貴重な機会となった今回の職業体験【写真:新川諒】

 ちなみにPLMとしても、女子や次世代ファンを増やすためにソーシャルメディアの取り組みに力を入れてきただけに、この講義は参加者からリアルな反応や意見をもらえる絶好の場でもある。昨今増加傾向にある女性ファンの欲している情報の提供を課題とするSNSスタッフにとっては貴重な機会になった。日頃からツイッターなどのソーシャルメディアを扱っている彼女たちにとっては何が響くのか、どのようなコンテンツに興味を持つのか。生の声を聞けたのは、今後のパ・リーグTVの成長にとっても貴重な機会となったようだ。

 その後、18時開始のパ・リーグ2試合を観戦しながら、参加者全員が選手名鑑を手に持ち、女子視点で魅力ある選手をスタッフとともに話す場へと移り変わっていった。いわば即席の「企画会議」。参加者と主催者側であるPLMのスタッフの意見交換の場では、男性の割合が多くを占めるスタッフからは生まれないであろう発想・視点が次々と飛び交った。スタッフは彼女らの声に耳を傾け、今後の企画の案のアイデアとしてヒントを得たのか真剣にメモを取り始めた。今後「パ・リーグTVの『女子力』が高まった」と読者の皆さまが感じる機会があるとしたら、この職業体験が一つのきっかけとなったと考えて良いかもしれない。

 今回の職業体験は、「現場」を体験してもらうことで、PLMのミッションである「新たな野球ファンを増やす」ことへつなげようと考えた取り組みでもあった。もちろん参加者にとっても有意義な時間になったはずだが、PLMにとってもファンの生の声を聞く貴重な機会となったようだ。「相乗効果」をもって取り組んでいく、パ・リーグTVの今後に期待していきたい。

(記事提供:パ・リーグ インサイト

【了】

「パ・リーグ インサイト」新川諒●文

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