【女子野球W杯】マドンナジャパン、2大会連続全勝Vで史上初5連覇! W杯21連勝で偉業達成

決勝もカナダに圧勝で8戦全勝、広島船越の妹・千紘は3打点の活躍で“兄妹V”

 野球女子日本代表「マドンナジャパン」は11日、「第7回 WBSC 女子野球ワールドカップ」(韓国・釜山)の決勝戦でカナダに10-0で勝利し、2大会連続の全勝優勝で史上初の5連覇を飾った。日本は2012年の第5回大会の第1ラウンドでアメリカに負けてから、今大会の8勝を合わせてW杯21連勝。全勝Vは08年松山大会、前回の14年宮崎大会に続いて3度目となった。投げてはエースの里が7回無失点と快投。10日に25年ぶりのリーグ優勝を決めたばかり広島でドラフト4位ルーキーとして奮闘を続ける船越涼太捕手の妹・千紘が3打点と活躍した。船越にとっては嬉しい“兄妹V”となった。

 ここまで7戦全勝で勝ち上がってきた日本の先発はエース里。初回は1死から六角の送球エラーで走者を出したものの、二盗を狙った相手を強肩の捕手・船越が正確な送球で刺して2アウト。最後は3番打者を三振に仕留め、3人で攻撃を終わらせた。

 打線はその裏、1死から2番・厚ヶ瀬が四球で出塁。二盗を決め、三浦の右飛で三塁まで進むが、4番の川端は左飛。先制点を奪えない。

 2回、里は失策とヒットで1死一、二塁のピンチを背負う。しかし、ここで注文通りの遊ゴロ併殺打。相手にペースを渡さない。すると、その裏、日本は1死三塁の好機で船越がレフト前に先制打。待望の1点が入る。20歳の正捕手が、序盤から攻守で躍動した。

 3回は里が3者凡退の快投。直後の攻撃で、日本は先頭・六角がヒット、厚ヶ瀬が四球で無死一、二塁として、三浦が三塁線へ絶妙のセーフティーバント。カナダのピッチャーが打球を処理して一塁へ送ったが、これが悪送球となり、六角が二塁から一気に生還した。さらに、川端の犠飛で1点を追加。その後、2死一、二塁とチャンスを作ると、船越が右中間へ2点二塁打。この試合3打点の活躍で6-0と大きくリードを広げ、相手先発のミルズをKOした。

 4回には、1死満塁から金の犠飛で7点目を奪取。5回は厚ヶ瀬、三浦のタイムリー、寺部の押し出し四球で3点を加えて、10-0とする。里は4、5回と走者を出しながらも二塁には進めずに無失点。6回はこの試合2度目の3者凡退に抑えた。

 日本は6回の攻撃は無得点に終わり、10-0のまま最終回へ。里は7回も無失点で締めて、決勝の大舞台で貫禄の完封勝利。最後までカナダを寄せつけず、第3回大会から史上初の5連覇を達成した。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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