田中将大、防御率トップも…ヤ軍逆転負け、NY紙は「なぜタナカを代えた?」

ジラルディ監督「彼は疲れていた」、田中本人も「考えてなかった」

 地元紙「ニューヨーク・ポスト」は「なぜジョー・ジラルディはたった93球でマサヒロ・タナカを引っ込めたのか?」と題した記事を掲載。自身6連勝中と抜群の安定感を誇り、この試合で防御率2.97としてリーグトップに躍り出たエースの交代のタイミングに疑問を投げかけた。

 記事によると、ジラルディ監督は奪三振ゼロだった田中の投球について「珍しいね。それは決して問題ではない。彼はとても良い投球をしてくれた。たくさんのゴロアウトを奪い、信じられない仕事ぶりだったと思う」と称えている。その上で、7回93球で交代させた理由については「彼は疲れていた」と説明したという。

 田中自身も試合後、NYメディアから93球で降板となったことについて2度も質問を受けている。「8回もマウンドに上がることは考えていたか?」との問いには「特にそれは考えてなかったですね。本当に1人1人アウト取ることしか考えてなかったので」と即答。さらに、「8回も続投する力はあったか?」と聞かれると、「でも、今日はけっこうアウトは重ねていきましたけど、気候もそうだし、神経を使う投球ではあったので。それは(マウンドに)上がればどうにか出来たとは思いましたけど…」と答えている。

 エースを8回もマウンドに送っていれば…。NYメディアやファンが悔やむのも、田中が抜群に安定した投球を続けているからこそ。熾烈なプレーオフ進出争いを繰り広げるチームの中で、周囲からの信頼はそれだけ厚い。

「もちろん、痛い負け方だとは思いますけど、でも、残っている試合、また明日から連戦が続いているわけですし、それは切り替えてやっていくしかないので、前を向いてやっていくだけです」

 田中は地元メディアにこう胸の内を明かした。プレーオフ進出へ向けて、チームを勝たせるための投球を続けるという気持ちは変わらない。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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