引退の三浦大輔が激白 プロ生活の支えとなったこと、横浜に残したいモノ

「来年はユニフォームを着ない」―、これからやりたいこと、横浜に残したいこと

―――第二の三浦大輔は出てきますか?

「俺よりみんな球速いもん。みんなすげー球投げてるんだもん(笑)。いやそれは何人かは出てきてって俺が自分で言うのもおこがましいけど、先発でここ数年ないくらいローテーションが回るようになってきた。球団が横浜ナンバー18を位置づけてくれて、今後球団で協議してつけてもらうってのはもちろんだけど、やっぱりファンが一番わかると思う。ふさわしいなと思う選手がでてきたらファンがわかるし、球団にも俺にもその声は入ってくると思うし。みんなで決めればいいんじゃないですか? というか出てきてもらわないと困る」

――これからも横浜を見ていく。

「もちろん見ていくけど、来年はユニフォームは着ないから。1回ユニフォームを脱ごうって決めたから。1年、2年、3年……何年になるかわからないけど。横浜は25年ずっと見てきたからよくわかるんだけど、他球団は、例えばキャンプでどんな練習をしているのか……ニュースでしか見たことないから、どういう雰囲気なのか知りたい。アメリカ、メジャーはどういう指導方法、監督と選手、コーチと選手が接しているのか。メジャーだけではなく、アマチュア球界もじっくり見たいし、また違う角度から勉強して、で機会があれば、タイミングがあればいずれ横浜に戻ってきたいなって。戻りたいっていっても戻れるかわからないけど。それはタイミングもあるしね。あとは、引退したら草野球をいっぱいやろうかなって思っている。知り合いの草野球チームとかに遊びにいきたい。飛び入りで参加したいな」

―――これを残した、というものはありますか。

「引退セレモニーを球団あげて大きな看板をたてて盛り上げてくれたり、街中にポスターを張ってもらったりしてありがたいし、嬉しいなって。俺がプロ入った時に初登板が大洋ホエールズ最終戦で、その試合が遠藤さんの引退試合。次の年が齊藤明雄さん引退試合で、引退セレモニーをグランドレベルで見て、相手チームのファンが帰らなかった。そんな遠藤さんと齋藤さんのセレモニーを見て、俺もこうしてやってもらえる選手になりたいなって。

 それを自分が今度してもらえることになって、それを見た後輩たちが俺もこうやって三浦さんみたいにやってもらえる選手になりたいなって思って頑張れる一つの目標になってくれればいいかなって。もちろん一つの球団にずっといることだけが素晴らしいわけではなくて、他球団に行って渡り歩いてっていうのも素晴らしいと思うし、いろんな生き方があると思うんだよね。それはもう選手個々の気持ちですから。ただこういう生き方もあるよ。いいよって俺は思っているし。そう感じてくれる後輩たちが出てきてまた横浜のためにがんばってくれればいいかなって思います」

【了】

白井京子●文 text by Kyoko Shirai

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