最大ゲーム差11.5 歴史的大逆転で栄冠に輝いた日本ハムの軌跡を辿る

9月は守護神マーティンの離脱も逆転V、2006年以来10年ぶりの日本一へ

【9月】
14勝6敗2分 月間勝率.700 順位1位(※勝敗、勝率は9月28日終了時点)

 首位浮上の翌日(8月26日)に福岡ソフトバンクに首位を奪い返され、2位で勝負の9月に突入。すると、9月早々にまたもチームに試練が襲い掛かる。ここまで安定した投球でシーズン途中から守護神を務めていたマーティンが怪我で離脱。勝負所での守護神の離脱により、以後頭を悩まされることになる。

 9日には増井が7回1失点の好投を見せ、首位に浮上。7日に約2か月ぶりの先発登板を果たした大谷が、13日の復帰後2度目の先発登板で日本プロ野球最速の164キロを計測。しかし、14日にまたも首位を奪い返され、僅差での白熱のペナント争いが続く。

 18日の試合では、新人王獲得を狙う高梨が6回1失点の好投で自身初の2桁10勝。チームはこの勝利で今季のパ・リーグ全球団からの勝ち越しを決める。

 そして21日からのゲーム差なしで迎える天下分け目の大一番、福岡ソフトバンクとの直接対決は2戦とも手に汗握る熱戦となった。北海道日本ハムが序盤にレアードの38号弾で先制するも、5回裏に大谷がバント処理をあやまり、1点差に。しかし7回裏に、痛みをおして出場の陽がフェンスに激突しながらも打球を離さないスーパープレー。最終回には一打サヨナラという場面を迎えるが、またも陽が必死の背走からチームを救うスーパーキャッチ。結果的にこの勝利が優勝へのターニングポイントとなった。

 翌22日の天王山第2ラウンドは、先制を許すも2回表に西川の一打ですぐさま逆転。2か月間勝利から遠ざかる有原が相手の反撃を封じ、終盤に主砲・中田の一発で勝負あり。敵地での激しい攻防戦を連勝し、優勝マジック「6」を点灯させた。

 その後の4戦は3勝1敗と順調にマジックを減らし、26日の試合で北海道日本ハムが逆転勝ち。福岡ソフトバンクが逆転負けという対照的な結果となりついにマジックは「1」。歓喜のときが刻一刻と近付く。

 そして迎えた28日、先発マウンドにはこの「優勝決定」という舞台に最もふさわしい男・大谷が上がった。昨日の代打出場の疲れを全く感じさせず、初回から全力で飛ばす。4回に主砲・レアードの39号弾で先制すると、中盤以降も球威は全く衰えずに快投を続けていく。そして1点のリードを保ったまま、最終回に突入。球がやや浮き始め、四球で出塁を許すも2死までこぎつけ、ついにその瞬間は訪れた。

 最後の打者・外崎を切れのあるスライダーで左飛に打ち取り、ゲームセット。やはり優勝時の中心にいたのは他でもなく、エース・大谷であった。

 苦しみながらも優勝を目指して戦い抜いた選手、首脳陣が喜びを噛みしめるようにグラウンド上で何度も何度もハイタッチ。そしてハグを交わし、満面の笑みを見せながら、マウンド付近に集まると、数多の名采配を生み優勝へ導いた栗山監督が8度宙に舞った。

 福岡ソフトバンクとの激しいペナント争いを制し、4年ぶりの優勝を成し遂げたが、まだまだここは通過点に過ぎない。ヒルマン監督が率いた2006年以来、10年ぶりのさらに大きなタイトル獲得へ。北海道日本ハムがこの勢いのまま、一気に駆け抜ける。

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY